2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

新古今の景色(85)院政期(60)歌林苑(50)下級貴族(4)紀康宗~地下ながら殿上の栄誉に浴せたか

紀康宗(きのやすむね)の生没年は未詳。紀氏、土佐権守光宗の息子。六位雅楽充。 紀康宗が勤めた雅楽寮(ががくりょう又はうたりょう)は、律令制で治部省に属し、宮廷音楽の楽人管理、歌舞教習などを司った役所。(うたのつかさ)とも。長官は雅楽頭。 本…

新古今の景色(84)院政期(59)歌林苑(49)下級貴族(3)源有房~斎院式子内親王に長官として仕える

源有房の生没年は未詳。伯太夫と称す。神祇伯顕仲の息子、あるいは仲房の息子か。仁安2年(1167)斎院長官、正五位下。久安5年(1119)『山路歌合』出詠。『千載和歌集』初出、3首入集。 ところで、源有房が務めた斎院長官の斎院とは、平安時代から鎌倉時…

新古今の景色(83)院政期(58)歌林苑(48)下級貴族(2)源季広

源季広(すえひろ)の生没年は未詳だが、文治3年(1187)頃までは生存したとされる。醍醐源氏、木工権頭秊兼の息子。正五位下下野守に至る。嘉応から治承の間(1168~1181)の歌合に出詠。『千載和歌集』初出、1首入集、『新古今和歌集』1首入集。 当時の…

新古今の景色(82)院政期(57)歌林苑(47)下級貴族(1)藤原資隆

藤原資隆(すけたか)の本名は秊隆、法名は寂慧。生没年未詳で文治元年(1185)9月には存命。道兼流、従五位上重兼の息子。従四位下少納言。家集『禅林瘀葉集』。『千載和歌集』初出、2首入集、『新古今和歌集』1首入集。 藤原資隆についての消息は残され…