2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

新古今の景色(25)女房文学(18)赤染衛門(10)長寿の生涯歌人

長和元年(1012)2年ばかり病に伏していた夫の大江匡衡が61才で世を去り、この時赤染衛門は56歳であったが、宮廷ではおしどり夫婦として「匡衡衛門」と呼ばれる程仲睦まじかった夫を失ったのを機に出仕を辞し、落飾して信仰に生きながら母親として…

新古今の景色(24)女房文学(17)赤染衛門(9)栄華を支えた共稼ぎ(2)

ここで、藤原道長が詠じたとされる「この世をば 我が世とぞ思ふ望月の 欠けたることもなしと思えば」の望月の栄華について述べておきたい。 摂関期に道長が目指したのは関白ではなく摂政の地位であった。関白の機能は天皇へ助言する事にあるが、摂政は幼い天…