2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

新古今の景色(44)院政期(19)歌林苑(9)藤原清輔(2)

ところで、藤原清輔の略伝は次のようなものである。 藤原清輔は長治元年(1104)に藤原顕輔男の息子として生まれ治承元年(1177)に74才で没した。弟に、重家、顕昭、季経がおり、極位は正四位下太皇太后宮太大進。 父顕輔より人麿影を授けられた事から歌道…

新古今の景色(43)院政期(18)歌林苑(8)藤原清輔(1)

元来、和歌に全く関心のない私であったが、動乱の最中に今様に狂い、失われた巻を含めれば本編10巻、口伝集10巻の長大な『梁塵秘抄』を編纂した後白河法皇への我ながら異常な関心を引き金に、院政期の社会・文化の探索を続けているうちに、祖父の気質を…

新古今の景色(42)院政期(17)歌林苑(7)俊恵(7)弟・祐盛(2)

俊恵の異母弟・祐盛法師は12才で比叡山で出家し、その後は伝法潅頂の秘法を伝授されて阿闍梨に登り詰めた高僧であるが、俊恵が主唱する「歌林苑」の会衆の一人となり『千載和歌集』に3首入集したが、『新古今和歌集』には一首も入集していない。 また、俊…