2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

新古今の景色(122)院政期(97)小侍従の遁世(7)遁世の主従

都うつりの比(ころ)後徳大寺左大臣、太皇大皇宮に参りて、 女房の中にて夜もすがら月を見て物語などして、暁帰りける時、 小侍従送り出でて侍りけるに、ともにありて申しける 藤原経伊 ものかはと君が言ひけむ鳥の音の 今朝しもなどか悲しけるらん 上記は…

新古今の景色(121)院政期(96)小侍従の遁世(6)落飾の二代の后

家集「小侍従集」によると、小侍従(※)が、治承3年(1178)3月に59歳で突然出家して八幡八幡宮に引き籠った時に、かつての主の太皇大皇宮多子(まさるこ)から何故出家をした事を知らせてくれなかったかと問われて とふ人も波に漂ふ海士小舟(あまこぶ…