2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧
見せばやな雄島(おじま)の海人の袖だにも 濡れにぞ濡れし色は変はらず 【あなたに私の袖をお見せしたいわ。あの松島の雄島の漁師の袖さえも、濡れに 濡れたとしても色は変わらないというのに、私の袖は、血の涙で真っ赤に 染まってしまいました】 何とも情…
殷富門院大輔は、藤原定家・西行・源頼政・寂蓮(※1)・隆信(※2)など多くの歌人と親交を深めたとされるが、ここでは寂蓮・隆信との交流の一端を紹介したい。 嘉応2年(1170)の『住吉社歌合』は、和歌の神社として尊ばれていた住吉社の社頭・藤原敦頼が…
鴨長明の時代の「女房」とは宮中や院中でひとり住みの房(部屋)を与えられた高位の女官を指し、現在のキャリアウーマンを意味した。彼女たちは内裏や院御所に出仕して天皇・中宮・上皇・女院の傍近くに仕え、時に高位貴族たちと丁々発止のやり取りを交わし…